人材育成の背景・目的を順序立てて語っているか

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コンサルタントの生産管理コラム vol.2

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コンサルタントの生産管理コラム vol.2

人材育成の鍵は現場リーダーにあり・前編

数多くのものづくり現場を指導してきた現役コンサルタントが考える、人材育成における現場のリーダーの重要な役割を解説する。
(2019年3月29日発行・広報誌「生産マイスターVol.2」より抜粋)

石山 真実
株式会社日本能率協会コンサルティング
シニア・コンサルタント

現場で人が育つために必要なこと

人材育成のしくみが整備されている企業は多くありますが、「何をめざして」「どんな人材が」必要なのかという、人材育成の背景や目的を明確に従業員へ説明できる現場のリーダーは、意外と少ないように感じます。

人材育成で重要なのは、育成される従業員一人ひとりが「自社・職場が、何をめざしているから、自分はどんな人材になる必要があるか」ということをはっきりと認識して自身の能力開発に取り組むことです。

そのためには、企業が中期でめざす方向と人材育成のしくみが整合していることが重要です。加えて、人材育成の目的や背景をリーダーが従業員に正しく説明できるかが鍵となります。

リーダーがなすべきこと

明確に従業員へ説明するためには、その背景・目的を順序立てて語ることが必要ですが、その内容は職場環境や経験によって異なります。

今まで現場指導を行ってきた経験上、従業員の方々も納得し学ぶことのモチベーションが高く、学んだことを実務で活かすことも積極的になっている企業では、共通して、右図のような順序(ステップ)で、人材育成について語られています。

例えばさまざまな企業の現場のリーダーに対し、ステップの2つめの「他社を引き離す要素を何にすべきか、また、どのくらいの目標とすべきか」について質問をすると、即答できる方と、回答に時間のかかる方にはっきりと分かれます。

なぜこのような差が出るのでしょうか。その最大の理由は、リーダー自身にとって人材育成の目的が明確になっているか、すなわち「工場をどう変えたいのか」「職場をどう変えたいのか」の想いの有無です。

その想いを持つためには、優れた企業や工場を知ること、自社の現状を把握すること、生産の基本要素の意味合いについても絶え間なく学ぶことが重要になり、これが、それぞれの現場の競争力や所属するメンバーの動機付けにも大きく影響を与えるのです。

後編 > リーダーが自らコミュニケーションをしかけているか

コンサルタントの石山真実

石山 真実
(いしやま まさみ)

株式会社日本能率協会コンサルティング
経営コンサルティングカンパニー
プロセス・デザインセンター
シニア・コンサルタント

工場の総合コストダウンを主軸に、自動車、自動車部品、電機、化粧品、医薬、化学、食品など数多くの業種で成果をあげてきた実績を持つ。近年では、営業・開発・生産一体体制での売上倍増活動も展開。あわせて、次期幹部の事業家能力醸成、次期社長体制の確立支援を展開し、好評を得ている。
また現場診断(生産性向上・原価低減の可能性診断)についての、プログラム開発や実施 経験も豊富。
人材教育では、「生産革新コース(IE士認定)」や「生産技術者コース(CPE認定)」の講師として、その実践的な内容は好評を得ている。「生産マイスター」の通信教育テキストやスクーリング開発も実施。

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