品質意識の向上と不良低減の方法を学ぶ

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3級(3) 品質意識の向上と不良低減の方法

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3級(3) 品質意識の向上と不良低減の方法

3級(3)「品質意識の向上と不良低減の方法」

ここでは、正しい設備・治工具の知識と加工原理を学習します。高品質職場を維持するために、ハード(設備・治工具・材料)およびソフト(方法)の条件管理を実践して、すばらしい職場を築いていきましょう。

1. 品質のしくみと不良の影響

お客さまの求める品質をみなさんの職場で作りこむためには、製造規格(SOP:Standard Operating Procedure、標準作業手順)を現場の憲法として遵守することが必要です。

ここでは、工程を構成する4M(Machine、Material、Method、Man)と品質の関連性についてもういちど復習していきます。

さらに、品質が不安定なことで作業者はどれだけムダな動作と余分な神経を費やしているかという実態を再確認し、高品質職場がいかに重要であるかをもういちど認識していきましょう。

1-1. 品質保証こそ現場の役割

製品の価値を高めるためには、お客さまの満足できる品質を実現することが重要です。その実現のために、商品企画の段階でさまざまな検討が行われ、製品仕様を決めます。

設計段階では、製品仕様をもとに製品規格をつくります。実際の製造段階では、製品規格よりもさらに厳しい検査規格、製造規格を設定します。

1-2. 品質を決定する4M

製造規格を担保するためには、4M(マン・マシン・マテリアル・メソッド)を最適化し、「工程能力(Cp値)」を高めることが重要です。

特に製造現場で品質を作りこむためには、作業標準や点検基準を整備し、それらを遵守する必要があります。

1-3. 現場の品質の実態を知ろう

高品質工場を実現するためには、顕在不良にばかりとらわれるのではなく、潜在不良をも明らかにし、自社の品質の実態を的確にとらえることが大切です。

そのうえで、クレームを出さない、また最終検査で不良を出さない工場づくりを行う必要があります。

生産管理に役立つ実践問題

1. 商品価値の高い製品にはどのような要素が含まれていなければならないか、3つ以上述べてみましょう。

2. つぎの文章の【 】のなかに適切な語句を当てはめてみましょう。

・設計段階で決める品質を具体的な規格値に落としこんだものを【①】というが、最終検査で不良や手直しが生じるようでは、出荷する製品の【②】はできない。そこで、検査規格は①より厳しくすることが必要である。

・検査工程で【③】が出ない工場にするには、各工程で品質を【④】ことが必要である。そこで、各工程では検査規格よりも厳しい【⑤】を設定して、工程品質を確保しなければならない。

3. 高品質を確保する4Mとは何か、説明してみましょう。

4. 不良には顕在不良と潜在不良がありますが、それぞれの不良内容を3つ述べてみましょう。

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2. 良い品質を作りこむための職場づくり

前項で、高品質職場は不良品を作らない、後工程へ流さない、不良品を混入させない職場であることを復習しました。

高品質職場を具現化するためには、現場の基本条件である5Sの重要性を認識し、不良ゼロ目標を具体的に実践していく考え方と見解を理解し、これらを実践的行動の指針としていくことが重要となります。

不良ゼロ目標を達成するためには、事実を正しく把握し、事実を科学するスキルが根本になります。経験と勘、思いつきによる改善から脱皮し、科学的な改善のスキルを身につけていきましょう。

2-1. 良い品質を作るベース

良い品質を作りこむためには、職場で働く人々が中心となり、高品質職場を実現しなければなりません。

第1に、職場全員が「後工程はお客さま」といった意識のもと、つぎの工程に流す製品の品質を確実に保証する必要があります。また、常用性が高い「5S」は、習慣化するのが望ましく、上司と相談し、始業時や終業時、月1回、週1回など、まとまった時間をつくって活動を進めます。

2-2. 高品質職場を実現する方法

高品質職場の実現には、各工程の工程能力を高めることが重要となります。工程能力が高ければ高いほど、顕在不良や潜在不良が限りなくゼロに近づきます。これは品質特性値のバラツキを少なくすることにもつながります。

品質管理の基本は、不良現象を細かく調査し、現象を徹底的に層別することです。不良現象を発見した後は、適切な分析手法を活用し、不具合減少の発生要因を明確にします。

2-3. 小集団活動と高品質グループづくり

品質不良を改善するには、相対的目標、すなわち前年度比50%減や30%減といった目標では、真の品質改善とはなりません

グループリーダーのみなさんは、ppm単位あるいは不良ゼロを目標に改善に挑戦してください。そのためには、特性要因図やPM分析といった不良現象の科学的な分析・解決が必要であることを理解してください。

2-4. 日常の品質管理を徹底させる

日常の品質管理として重要なことは、職場のルールを守ることです。スタッフや管理責任者のもとに決定・承認された作業標準を徹底的に守ることが、日常の品質管理の前提条件になります。

生産管理に役立つ実践問題

1. 5Sとは何の頭文字をとったものか、それぞれ述べてみましょう。

2. 5Sの効果について、つぎの【 】のなかに適切な語句を入れてみましょう。

・完成品の【①】が向上する。⇒お客さまの【②】が高まる。
・設備の【③】がなくなる。⇒設備の【④】が延びる。
・設備の【⑤】がよく見える。⇒改善が行き届き、【⑥】および【⑦】が向上する。
・作業が【⑧】なる。⇒【⑨】で楽に【⑩】仕事ができる。
・外来者の【⑪】が高まる。⇒お客さまの②が高まる。

3. 工程能力指数(Cp値)について、【 】のなかに適切な語句や数字を当てはめてみましょう。

・工程能力指数(Cp)=【①】-【②】/6×【③】
・Cp値は【④】以上が適正値といえる。

4. 微欠陥とはどのようなことか説明してみましょう。

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3. 品質の検査と保証

ここでは、お客さまへの品質保証の方法として、検査の種類や目的について再認識していきます。

検査はあくまでも品質保証が目的であり、製品の良否を選別するためではない、ということはすでに学習しました。

品質改善に継続的に取り組み品質保証能力が高くなっても、偶発的に発生する不良を避けられないこともあるので、グループリーダーとしての検査のしかた、不良が発見された場合のアクションのとり方などをおさらいしておきましょう。

3-1. 検査と保証の関係とは

検査の目的は、各工程および受入品、完成品の品質を保証することです。グループリーダーは、職場から不良を出さないために、日常の品質チェックを行い、適切なアクションをとる必要があります。

もし不良が発見された場合には、現物の不良現象を確認し、あらかじめ定めた手順にしたがって原因追及と対策立案を行います。

3-2. 検査の保証

品質管理の原点は、測定器の精度を維持管理することです。測定器は定期的に校正し、適切に取り扱う必要があります。

また、測定器の精度保証に加え、正しい測定方法を学ぶことも重要です。

外観検査のように主観的な判断が入りやすい場合、限度見本を作成し良否の判断をします。そのための訓練も大切になります。

3-3. 不良品や異品の混入防止

品質は工程で作りこむとの考え方がありますが、偶発的に発生する不良を避けられない場合があります。この不良を後工程に流さないためには、ポカヨケ対策を講じる必要があります。

ポカヨケ対策には、治具方式、標識方式、自動化方式の3つがあります。それぞれの特徴を理解し、自工程または後工程のなかに前工程品質の全数検査機能をもつことが必要です。

生産管理に役立つ実践問題

1. グループリーダーの日常の品質チェック・アクションについて、【 】のなかに適切な語句を当てはめてみましょう。

【① 】どおりの測定を行っているか。
【② 】の以上チェックが行われているか。
【③ 】の調整はよいか。
【④ 】の処置はよいか。
【⑤ 】への記入はよいか。

2_検査における正しい測定方法はどんな点に留意すればよいか、3点述べてみましょう。

3_ポカヨケ対策について、【 】のなかに適切な語句を当てはめてみましょう。

治具方式
前工程から【①】が流れてくると【②】に取り付けできない、自工程で【③】をすると作動しないなど、治具に工夫をする方法。

標準方式
【④】をつける、【⑤】をするなど、見て発見しやすくする方法。

自動化方式
加工途中で【⑥】が発生したら、機械を【⑦】する方法。

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4. 不良ゼロへの挑戦のしかた

不良ゼロ工程を実現させるためには、不良の出ない安心できる品質を設備・治工具、材料のなかに作りこみ、維持する設備・治工具の条件管理および方法、加工条件、測定などの作業を標準化していく必要があります。 これらのことを、改善手順と事例を通じて復習していきましょう。

4-1. 現象を数値化する

不良ゼロの実現にあたっては、品質ネックを分析する必要があります。分析に際しては不良現象を明確にとらえることが重要となります。具体的には、不良現象を定義し、現象を図解します。

4-2. 現象を科学する方法

不良現象を層別、定量化した後は、対策立案に向け、不良現象を解析します。その際には、対象工程の設備の構造や機構、部品名称等を正しく理解したうえで、設備の原理・原則に基づき、現象を解析することが重要です。

4-3. 不都合点の摘出と改善

不都合点の抽出にあたっては、不良現象の解析より得られた設備・治工具、材料、方法の観点における関連項目のあるべき姿を明確にします。現状とそのあるべき姿とのギャップを調査した後に、メンバーとともに改善計画を立案し、実行に移します。

4-4. 不良ゼロ工程の実現と歯止め

不良ゼロ実現のための基準値が常時維持されれば、不良は発生しません。不良の発生は良品条件が変動した結果、良品を保証するための基準値をはずれた項目が存在することを意味します。したがって、設備や治工具については、良品保証のための条件管理が必要となります。

また、不良ゼロを維持するには以下のような条件管理の方法があります。

①条件を半固定要因と変動要因に区分する。
②変動要因だけを日常の条件管理項目に設定する。
③条件管理のための項目を少なくするために、代用特性の設定により集約して管理しやすくする。
④条件管理の項目を改善して、半固定要因に変換する。
⑤変動要因および半固定要因の周期を維持するために、強制劣化の防止を確実に行う。

4-5. 改善に役立つさまざまな手法

改善に役立つ手法として、新QC7つ道具が挙げられます。新QC7つ道具は、データを取り扱うことを目的に、親和図法、系統図法、連関図法、マトリックス図法、アローダイアグラム、PDPC法、マトリクスデータ解析法より構成されています。

生産管理に役立つ実践問題

1. 不良データの収集について、【 】のなかに適当な語句を当てはめてみましょう。

・データを収集する目的を【①】して、【②】を全部はき出すということの重要性を【③】が理解する。
・不良現象を定義し、不良現象の【④】や【⑤】を準備して【⑥】をしやすくし、訓練・指導する。
・現象別に【⑥】したデータがとれるように、現象別の【⑦】を設置して、わかりやすく【⑧】する。
・現象別の【⑨】を明確にするため、現象別に【⑩】をつける。

2. 現象の解析について、【 】のなかに適切な語句を当てはめてみましょう。

・不良現象の解析をする前に準備すべきことは、本工程の【①】の概要である。図解して【②】、【③】、【④】、【⑤】を明確にしておくとよい。さらに、工程の【⑥】を理解しておくとよい。

・このような準備をしたあとで、一般的な解析手法である【⑦】や、【⑧】を使って、不良現象を物理・化学などの工学の【⑨】に照らして解析すべきである。

3. 不良ゼロを維持する条件管理の工夫点を3つ述べてみましょう。

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